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冒険映画に渦巻く深夜 似顔絵描きの酒場のツケは 海賊退治の船乗りジャック
(写真1)

Caplio GX100 VF Kitの元箱

(写真2)

VF(ビューファインダー)とケース

(写真3)

GX100本体

(写真4)

ストロボをポップアップした状態

(写真5)

電源を入れるとここまでレンズが繰り出す。

(写真6)

VFのアイピース側

(写真7)

ウェストレベルファインダーとして使用出来る。

(写真8)

標準のレンズキャップに換えて自動開閉式のレンズキャップLC-1に交換。

(写真9)

VFとLC-1を取付けた撮影状態。

(写真10)

これがスタンダードな状態のGX100


9月10月とCANON PowerShot Seriesにどっぷりとハマっていて、持ち歩くのも撮影するのもPowerShot G2・G3やG5ばかりだったのが、一段落するとまたぞろ別のコンパクトデジタルカメラに興味が移ってしまいました。
PowerShot G Seriesの出来の良さにたいそう感服し、大抵の撮影には使えると思っていますが、数少ない欠点のひとつにマクロ撮影がどうも苦手なようでなかなかフォーカスが合わない。
G7はこの点は優れているのですが、広角から望遠に至る全域で撮影出来る訳じゃないのが気に入りません。

今まで気になっていてどうしようかと迷っていたカメラにリコーGRシリーズがあります。
銀塩の頃から硬派なカメラです。そのバリエーションと呼んでも差し支えないCaplio GX100や200が気になっていました。
広角専用機として割り切りの良さを持ったGR Digital IIも大いに惹かれたのですが、更に広角領域まで踏み込んでズーム比は三倍のGX100・200が欲しくなりました。
たまたま立ち寄ったカメラのキタムラさんの中古カメラコーナーにきれいなCaplio GX100 VF Kitが置いてあったので迷わず「取り置き」をお願いしました。

そして翌日にはワタシの元にやって来た次第。

リコーのカメラはNIKONやCANONとはちょっと違った路線のカメラを昔から作ってくれます。
銀塩時代にはリコーオートハーフで一世風靡し、Ricoh FF-1という前蓋式のコンパクトな35mmカメラがあり、デジタルカメラが35万画素全盛時代には横型(110カメラのような形)のコンパクトなデジタルカメラも存在していました。
いつの時代もキヤノンやオリンパスのカメラのように万人受けはしないけど玄人好みのカメラを作ってくれていたのがRicohです。

そういうワタシ、使った事があるリコー製のカメラは最初に書いたFF-1だけ。ミノックスELのフェイクだとも言われたカメラですが、設計年次はリコーの方が古かったと聞いたことがあるのでフェイクではないようです。

時は移って20世紀の終わりから21世紀にかけてはデジタルの黎明期でした。
この頃リコーは銀塩コンパクトでありながら優れた設計の広角専用レンズを備えたGRシリーズを発売していました。ボディ外装はマグネシウム合金の洒落たカメラです。
2001年にはGR1sのボディに21mmF3.5の超広角レンズを搭載したGR21が発売されて超広角専用機としてのポジションをしっかりと築いていました。
しかしデジタルカメラは110型をしたものや普通のコンパクトカメラの姿をしたもので、特に印象に残るものは無かったようです。
GR Digitalが出たときは銀塩のGRがデジタルカメラとして復活したようだとうれしく思ったものです。

つい最近(2008年11月下旬)のことです。大和八木にある時計店のご主人から電話がありまして、「GR Digital IIをどう思われますか?」と聞かれたので、「アレ、いいカメラですよ。単焦点の28mmを付けて発売するなんてかなり玄人好みのカメラだと思いましたよ。ズームの広角側にはたいていは樽型の歪曲が発生するのですが、単焦点の広角なのでかなり補正されているようですよ。」とお伝えしました。

その翌日、奈良市の「カメラのキタムラ」に出向いたときにCFカードの2GBと4GBを見つけて購入しようと思って手に取ったとき、すぐ後ろのカメラ展示にGR Digital IIの限定セット販売の文字が目に留まりました。

DR Digital II本体とスペアのリチャージャブルバッテリー・専用ソフトケース・ケーブルスイッチと2GBのSDカードのセット商品。

メモリーを購入したこととGR Digital IIの限定商品があることを時計店のご主人に伝えたところ、夜にはお店にやってこられました。

GR Digital IIとGX200。これは同系統のボディ形状ながらターゲットが微妙に違うみたいで、一方は28mmの単焦点レンズでありもう一方は24mm〜72mmの3倍ズームレンズ。
ボディもマグネシウム合金とアルミニウム合金という違いがあります。
どちらもコンパクトデジタルカメラとしてはかなり高価な部類に入り、1万数千円から3万円未満が売れ筋と言われるデジタルカメラの中では異端な存在です。

そのどちらも非常にコンパクトでありながら、手に持った感触も撮影するときのホールド感もかなり優れています。
これは欲しくなりますよ。でもどちらにするか迷う。ひとつ旧型のGX100をネットで検索すればいくつもヒットするように、かなりコアなユーザーが多く存在することもあり、もし、中古で買えるのなら非常に魅力のあるカメラだと思っていました。


2008年11月29日(土曜日)
大和郡山市にあるスポーツサイクル店(キタサイクル)へ2009年モデルのカタログを受け取りに行く際にカメラのキタムラへ立ち寄ったところ、中古品のショーケースの中にとてもきれいなGX100 VF Kitがひとつありました。
これ、欲しい。

キタサイクルさんで打ち合わせが終わってからすぐにカメラのキタムラに戻り、明日の午前中まで取り置きしてもらうように店長の井上さんにお願いして帰りました。
GX100のことで調べたいことがあったのですぐに購入はしなかったのですが、心の中では明日購入すると決めていました。

翌日の日曜日の午前10時過ぎにカメラのキタムラさんへ出かけて行き、取り置きをお願いしていたCaplio GX100 VF Kitを見せていただきました。
ショーケースの中にあったときには商品の本体の状態しか判らなかったのですが、元箱を持って来てもらって箱の中を見るとなんと予備のリチャージャブルバッテリーが2個と専用ケースが付いていました。
これってかなりお買い得ではないかしらとすぐに支払いを済ませて持ち帰りました。
カメラのキタムラさんにある中古品はいつも程度が良くて、更に10,000円以上の商品には半年の保証がつくことも大きなメリットです。

オークションで購入するドキドキ感もある意味楽しいですが、不良品をつかんでしまうリスクもありますので、中古品に限っては手に取ってみることが出来るこういったお店での購入が何と言っても安心感があります。
事実、少し前(9月末)に落札したCanon PowerShot G3は撮影不可の不良品だったこともあり、ネットで購入するのは少し不安になっていたところです。

持ち帰って元箱の中身を確認しながら、GX100やGX200に取付けることが出来るVF(ビューファインダー)を取り出して取付けてみました。
このアイディアはなかなか楽しくて、Canon PowerShotのように液晶を回転させる方法もひとつのやり方ですが、銀塩カメラのアングルファインダーのようにアクセサリーシューに取付けたファインダーを覗き込むのもまた楽しい撮影になりそうです。

GX100を使っていくつか撮影して気づいたことがあります。
このカメラ、接写の精度がとても高いこと。これには驚きました。
PowerShot G1からG5まではなかなかフォーカスが合わないことが多かったし、G7のフォーカス精度は格段に良くなったけれど、あまり近接撮影は得意ではないようで、主に中距離のスナップなどに向いているような設定と機能になっています。
これに比べ、RicohのGX100はマクロの精度が高くて、広角側から望遠側に至るまで、かなりの正確さで良好なピントを得ることができました。

内蔵のフラッシュにソフトモードというのがあって、近接撮影時にストロボを使用してもハイライトが飛びすぎない設定が可能です。

買ったばかりなので、まだまだ細かなところはわかりませんが、しばらく使用してこのカメラの特徴や欠点を探してみたいと思います。

※購入時のファームウェアは1.16でした。
 リコーのウェブサイトに最新のファームウェアがアップされていて、最新のファームウェアは1.51だと判ったので、すぐにアップデートしました。



いつものようにGX100も絞り開放でパープルフリンジが出るかどうかテストしました。
広角側24mm(35mmカメラ相当)で絞りF2.5(開放)、望遠側72mmで絞りF4.4(開放)で撮影しました。

5.1mm(24mm相当)DayLight F2.5 1/36sec

15.3mm(72mm相当)DayLight F4.4 1/10sec



リコーのレンズは初めてだったのでどんなものか興味津々でした。
GX100のレンズ描写は予想以上にきれいでパープルフリンジもほとんどなく、開放では柔らかい描写をする素晴らしいレンズでした。

歪曲収差は24mm付近では樽型になります。